石膏ボードに棚を付けたい!下地の探し方やアンカーの種類も紹介!
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#DIY#アイテム#内装#飾り方
はれ暮らし編集部2024.02.10
作り付けの棚は使いやすくて見栄えもよく、おしゃれな壁面収納として人気です。
でも、自分で壁にネジやビスを打って棚を作ると、壁が崩れて棚ごと落ちてくるという事態にもなりかねません。
多くの住宅の壁や天井に使われている石膏ボードはもろいため、DIYをするならちょっとした知識と工夫が必要となります。
今回は、石膏ボードの壁に棚を取り付ける際の方法をご紹介していきます。
棚にどんなものを乗せたいかによって適切な方法が変わってきますよ。ぜひ参考にしてみてくださいね!
石膏ボードとは?
石膏ボードの主成分は石膏と紙。
石膏を板状に固めたもので、住宅の壁や天井などに使われる建材のひとつです。
準不燃で、断熱性や遮音性が高いという性能のよさに加えて安価であるため、多くの住宅で使われています。
石膏ボードが使用された住宅の壁には「下地」という壁を取り付けるための間柱があり、そこに石膏ボードを取り付け、壁紙(クロス)を張っています。
石膏ボードの厚さは9.5~12.5mmが主流です。
石膏ボードの強度はもろいため、無理にクギやネジを打ち込むと、ボロボロと穴が崩れてしまうという特徴があります。
ポスターや写真など、ごく軽いものであればピンや画鋲などで止めることができます。
外した時にも穴が小さく目立ちません。
500g程度までのものなら両面テープで止める方法も使えます。
また、額縁用のピンには2本の針がクロスする構造になっているものもあります。
しっかりと壁に刺さるため、1~2㎏程度の重さまでなら棚を取り付けずに壁に直接飾るのも手です。
ですが「それでは物足りない!やはり本格的に棚を作りたい!」という場合は、そう簡単にはいかないのが石膏ボード。
「重さのある時計や絵、飾り棚などを自分で取り付けてみたいのだけれど…」というご相談を受けることも多いのですが、知識と工夫がないと棚やものを取り付けるのが難しい素材です。
石膏ボードに棚を付ける方法① 下地を探してねじ止めする
もろい石膏ボードにものを飾ったり棚を付ける時には、どんなものを棚に乗せたり飾りたいのかを考えて、DIYの方法を使い分けることが大切です。
まずは、本棚やコート掛け用の棚など、重量のあるものを収納するための棚の付け方について。
棚をしっかり取り付けようと石膏ボードに釘を打ち付けると、普通にクギが抜けるかボードが崩れ、落ちてきます…。
ではどうするか。
答えは「下地(間柱)がある場所を探して、石膏ボード越しに下地に直接ネジやクギを打ち込み、固定する」です。
どこに下地があるのかは、目では見えないため(透視能力がない限り)、次のような方法で探します。
下地を探す方法1.壁をたたき、返ってくる音で判断する
壁をノックすると、中が空洞ならコンコンという音、下地があるなら硬い音になります。
ですがこの音で判断する方法は、よほど慣れた人でない限りなかなか分かりません。
下地を探す方法2.下地センサーを使う
センサーを壁に向け、そこに下地があると音や光で教えてくれるツールがあります。
1000円~と手頃な価格なのですが、けっこう間違いも多いのがタマにキズ。
そこで、個人的には次(方法3)に挙げるピンでの確認方法をおすすめします。
下地センサー。壁にかざしながら使います。
下地を探す方法3.下地探し用のピンを使う
「下地探しどこ太」などの商品名で販売されていて、価格は1000~2000円ほど。
壁に細いピンを刺し、刺さった場所には下地ナシ、刺さらない場所には下地アリ、と判断できます。
細いとはいえ穴を開けることになるので、2.のセンサーとの合わせ技で、ある程度見当をつけてから使うとよいと思います。
ちなみに穴はクロスコーク材で埋められます。
下地探し棒。押すと針がでる仕組み。
下地が見つかったら、取り付けたいものをそこに付ければOK。
下地の柱までしっかりネジやクギを打ち込めば、重量のあるものでも安心です。
「取り付けたいものの幅と下地の幅が合わない」というような場合には、細長い丈夫な板を用意しましょう。それを下地と垂直になるよう横方向にわたして、2つ以上の下地に打ち付け、そこに取り付けたいものを取り付けるとよいでしょう。
石膏ボードに棚を付ける方法② 石膏ボード用アンカー類を使う
「ピンや画鋲では留まらないけれど、下地を探したり横板をわたしてまで取り付けるのはちょっと…」というケースも多いのではないでしょうか。
当社でもオーナー様から多くいただくのは、その中間の重さのものを取り付けたいというご相談です。
飾り棚や時計、大きめの額縁入りの絵・写真、アート作品などを取り付けたり、下地がない壁面に棚を取り付けたい。
そのような場合には「ボードアンカー」など、ある程度の太さがあって壁(石膏ボード)に食い込む力が強い道具を使い固定します。
その中で、一般的なものをご紹介しましょう。
ボードアンカー
「ゴツいネジ」または「ドリルの先端」のイメージ。
ドライバーがあれば簡単に取り付けられます。
グリグリとねじ込んで行き石膏ボードを貫通すると、向こう側でボードアンカーの先端が開いて固定される、という仕組みです。
ただし意図的な力に弱いため、例えばボードアンカーで固定した棚などにうっかり手を掛けてしまうと、抜けてしまう場合があります。
ボードアンカーの例
下穴不要で取り付けられる、ボードアンカーです。
取り付け方は、壁に対して木ねじのようにドライバーでグリグリねじ込んでいくだけ。
簡単ですが、壁の後ろで傘が開くタイプよりは対荷重が落ちるので、軽めのものしか取り付けできません。
トグラー
プラスチック製で、まず壁に8mm程度の穴を開けてから使用するため、穴を開けるための工具(電動ドリルなど)が必要な場合もあります。
ドライバーでゴリゴリと穴を開けるのでもOK。
穴にトグラーを差し込み付属のピンで打ち付けると、向こう側で先端が開き、圧着の力を利用して固定します。
差し込んだ後に、部品を引き抜く工程もあります。
出典:https://www.monotaro.com/p/7521/7527/
そのほかにも、ホームセンターに行くとさまざまなものが売られていて、それぞれ商品説明が書かれていますので、参考にしてください。
石膏ボード用硬化剤
「どこでも下地スピードミニ」のような商品名で販売されているもの。
壁に穴を開け、そこに専用スポンジを詰めて硬化剤を流し込みます。
24時間待つと硬化剤が固まるので、そこにクギを打つことが可能に。
ただし残念ながら「下地」という商品名ほどの強度はありません。
アンカー類で壁に穴が開いた場合の対処法
とはいえ、どのツールを使う場合でもボールペン程度の太さの穴が開くため、抜けてしまったときにはそれなりに目立つことは免れません。
その場合の対処法は次のいずれか。
最初は細めサイズのアンカーで試しておいて、ダメなら一回り太いものでやり直し、という方法もあると思います。
- クロスの上からパテ類で埋める。
- 穴周辺のクロスを切り取り、ボードの穴にパテ類を詰めた後、クロスを張り直す。
- 穴周辺のボードを切り取り、ボードを入れ直す。
- クロスコーク材を注入する。
ボンドコークの例
ボンドコークは、先端を斜めにカットし、壁に添わせて使用します。
はみだした分は手でぬぐったり、固く絞った雑巾などでぬぐうと、きれいになります。
いずれにしても、これらの使用についてオーナー様に説明する時には「どれを使っても、取れてものが落下したり、壁に穴が開く危険があります。ご了承の上、自己責任で使ってください」とお伝えするようにしています。
また、アンカー類を天井に取り付けるのは危険なのでNG。
天井にものを取り付けるには本格的な工事が必要になりますので、メンテナンス部の相談窓口からご相談ください。※ジョンソンホームズオーナー様に限ります。
石膏ボードに棚を取り付けて、お部屋のDIYを楽しもう!
今回は、石膏ボードの壁に棚を取り付ける方法をご紹介しました。
もろい石膏ボードに棚や時計、額縁のあるものなど、重量のあるものを取り付ける時は主に2つの方法があります。
下地を探してネジやクギを打ち込む方法と、石膏ボード用アンカー類を使う方法です。
ツールを使った後に壁に穴が空いてしまったら、パテで埋めたりクロスコーク材を注入して対処しましょう。
壁に一工夫して、おしゃれで素敵なお部屋を作ってみてくださいね。
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- 記事を書いた人
- はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ
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