ブロック型かまくらの作り方は?大人が本気でかまくら作ってみた!
生活
#一戸建て#冬#暮らし方
はれ暮らし編集部2024.01.29
北海道の冬は「長く厳しい」と表現されますが、よくよく考えてみれば、雪と寒さを求めて世界中から多くの観光客が訪れてさえいるわけです。
となれば!我々道産子がこの雪を楽しまないのはあまりにモッタイナイ。
そこで今回、日頃から力自慢で鳴らす(?)ジョンソンホームズのメンテナンス部のメンバーが持てる実力を遺憾なく発揮し、大人ならではの雪遊びに挑戦してみました。
題して「大人が本気で作るかまくら」。
その様子をご報告しながら、かまくらの種類や必要な道具、ブロック型のかまくらの作り方などを解説します。
かまくらにはブロック型とドーム型の2種類がある!
かまくらには大きく分けて「ブロックを積み上げるブロック型」と「雪山をくりぬくドーム型」の2種類があります。
ブロック型のかまくらは、北米の狩猟民族であるイヌイットの人たちが冬の間の住居として作る「イグルー」という雪の家がモデルとなっています。
雪をブロック状に圧縮し、雪のブロックを積み重ねてドーム状に壁を作っていきます。
ブロック型のかまくらは、雪のブロックの壁が厚いため風や外気を遮ってくれ、内部は暖かいんです。
難易度が高いので1人で作ると大変かもしれませんが、大人数で作れば完成するまでの工程も思い出になりますよ。
ドーム型のかまくらは、雪を積み上げてから中をくりぬいていく、日本でも伝統的な形状のもの。
もともとは鎌倉時代の初期に行われた豊作祈願のお祭りのために作られたものだそうです。
雪の家の中に水神の祭壇を設けて祀るためのものだったんだとか。
ドーム型のかまくらは中で寝泊りすることを目的としていないのがブロック型のかまくらとの大きな違いです。
今回は「大人が本気で作るかまくら」ということで、迷わず、より難易度の高いブロック型のかまくらをチョイスしました。
かまくら作りに必要な道具や服装
かまくら作りのために用意した道具はこちら!
- スコップ
- バスケット
- 薄くて細長い板(今回はクローゼットのレールを使用。家庭で作る場合は長めの物差しなどが適していると思います)
ほかに水平器、ノコギリ、剣先スコップ、脚立、バケツなどメンテナンス部らしい(?)アイテムも使用しました。
決行当日は朝9時に市内某所に集合し、早速かまくら作りに取り掛かることに。
雪がちらつく極寒の日でしたが、そんなものを気するメンテナンス部ではありません。
ちなみに我々の服装は、スキーウエア、スキー用手袋、長靴を着用。
上の画像では着用していませんが、寒さが堪えた時に備えて、帽子も用意しました。
写真でチェック!ブロック型のかまくらの作り方
では実際に、ブロック型のかまくらの作り方を見ていきましょう。
最初の作業は雪をバスケットに詰めて雪ブロックを作ること。
強度を増すため、雪を入れて踏み固めさらに雪を入れて踏み固め…を繰り返します。
バスケットに雪を詰めて…
踏み固める!
しっかりと雪が詰まったら、板の腹部分を使って上面を平らに仕上げましょう。
棒でバスケット上部の雪を平らにならして…
綺麗になりました。
今回はかまくらの内径を1.5メートルに決定。
大人、子ども各1人が中でゆったり広さです。
その半分の長さのひもに木の枝をつけコンパスの原理でぐるりと円を書いたら、円周上にブロックを並べて行きます。
実はこの1段目が非常に重要。
というのは、雪が積もった地面はデコボコだったり傾斜があったりするのです。
板を使ってブロック上部を慎重に削りながら、水平にする必要があります。
時間はかかっても水平にする作業は大切!
ここをきっちりやっておかないと、後々、崩壊という泣きを見ることになってしまうかもしれません。
メンテナンス部は「水平器」という道具を使用していますが、ご家庭に水平器がある場合の方が珍しいと思いますので、見た目でできるだけ水平になるようにがんばりましょう!
2段目からはやや気楽ですが、気は抜けません。
強度をつけるためブロックは互い違いにし(上下で継ぎ目が重ならないようにし)、きっちりはまらない場合は鋸でブロックを切ってはめて次の段へ。
ブロックのサイズが合わない場合はのこぎりでカット
ぴたっとはまりました!
今回、下の3段を水平に積み上げた後、4段目からはブロック上部を斜めに削って傾斜をつけて屋根の丸みを出していきます。
ブロックを斜めに積み上げていく作業には慎重さが求められます。
時間がある場合は、強度を確保するために水をかけて数時間放置し、しっかり固めた後で次の段に進みます。
しかし、今回はとにかく「日暮れまでに完成させる」というミッションがあったためにそこは割愛。
この日はあいにくのサラサラ雪で作業がしにくい面もあったのですが、バケツの水で雪を湿らせてコーキング材代わりに埋め込みながら、作業を続けました。
昼食にラーメンを食べて体がホカホカに暖まったところで午後の作業に取り掛かります。
まずは屋根を仕上げるところから!
ここでかまくらの内部に、スタッフ松本を投入。
急傾斜となったブロックを内側から支える作戦です。
すでにかなりの高さがあるため、脚立を使ってブロックを積み上げますが、ブロックを持って脚立をのぼると滑ることがあるので慎重に。
ツルッと滑ったら作りかけのかまくらに頭から突っ込み、松本を目がけてダイビングすることになりかねません。
今後の社内の人間関係のことを考えてもそれは絶対に避けたいところです。
この段階ではまだ入り口を開けていないため、松本は完全にかまくら内部に閉じ込められる格好になり、ある意味信頼関係が問われるスリリングなシチュエーション(笑)。
だんだんとブロックが積まれていき
天井ができていきます
ついにあとひとつ…
最後に天井がしっかりふさがった時には一種の達成感と感動がこみ上げ、中に入っている松本のことを忘れて帰りそうになる一幕も(?)。
上の画像は、中の松本が撮影した写真。
幻想的ですね。
ちなみにこの時の気温はマイナス5度くらいです。
さて、次はいよいよ剣先スコップで入口を開けていきます。
剣先スコップですこしずつ切れ目を入れて
入り口が開いたー!
無事が確認された松本
中に入っていた松本によると、ブロックで隔てられ、外の音は非常に聞こえづらい状態だったとのことでした。
中に人が入っている場合、いきなり剣先を突き立てると非常に危険です。
慎重に少しずつ開けていくようにしましょう。
一人で作る場合には、3~5段程度積んだところで入口を開け、1段作るごとに水をかけて数時間放置して強度を持たせることを繰り返すとよいと思います。
これで完成でもよかったのですが、ジョンソンホームズ社員の我々としてはもう一工夫したいところ。
と言うわけでこんな塗装をしてみました!
まず茶色スプレーを一面に吹きつけ、目地にあたる部分に灰色をプラス。
これをもって「大人が本気で作るかまくら」が完成です。
今回のかまくら作りでは、完成と同時に猛吹雪に。
天候の変化には十分に気をつけましょう!
実際のブロック型かまくら作りから学ぶ注意点や完成後の楽しみ方
今回のチャレンジに参加したスタッフの感想をご紹介します。
実際に作ってみて感じる注意点もあったようです。
- 子どもの頃に雪山をくりぬくかまくらを作ったことがあったが、それに比べて「ゼロから作り上げた達成感」を感じられた。
- かなり気温の低い日だったが、体を動かしていたため、それほど寒さは感じなかった。ただし、手袋に水が沁みこんだのはつらかったので、完全防水にするか、ゴム手袋を重ねると良いと思う。
- 雪をギュッと詰めた結果、比較的早い時間にバスケットが割れてしまった。丈夫なものを買うか、予備をいくつか用意するのがおすすめ。
- 外からスプレーすると、表面がちょっと削れただけで白い面が出てしまう。バスケットに雪を詰める段階で水解きした絵具を混ぜるとよかったかもしれない。
今回かまくら作りに参加したのは、午前中2名、午後2名で、制作時間は9時~16時過ぎ。
昼食の時間もありましたが、約7時間という長い戦いでした。
家庭でチャレンジする場合には1日で終えようと思わず、3日ほどかけてがんばる心づもりでいると失敗がないと思います。
「バスケットに雪を詰める作業」などはお子さんにも手伝ってもらいやすいので、一緒にチャレンジするのも楽しいですね。
ひとつのものを作り上げた時の感動、達成感は最高の思い出になりますよ!
大の大人が4人がかりで制作した今回のブロック型のかまくら。
せっかく作ったのにその日は夜になってしまい遊べなかったので、後日スタッフが子供を連れて遊んできました!
中でおやつを食べたり、雪だるまをつくったり。
気温は低いのですが、風が全然当たらない分とてもあたたかく感じました。
これだけ頑丈につくると長持ちもするので、お庭に一度作ったら、しばらく遊べそうですね。
ブロック型かまくらの作り方を知って冬の思い出作りを!
今回は、ブロック型のかまくらをジョンソンホームズのスタッフで作ってみました。
かまくらには、ブロック型・ドーム型の2種類がありますが、難易度が高い分丈夫なのはブロック型です。
ブロック型のかまくらは、スコップ・バスケット・細長い板の3つが用意できれば制作可能です。
当日は、風邪を引かないよう、暖かい格好をするのを忘れずに!
ジョンソンホームズスタッフの体験も参考に、ぜひチャレンジしてみてください。
出来上がったかまくらで遊ぶだけでなく、かまくらを作る過程もみんなで楽しめますよ。
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- 記事を書いた人
- はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ
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