暮らしに花や観葉植物を。花屋さんに教わる、飾り方・基本のお世話
インテリア
#ショップ#植物・野菜#花・グリーン#飾り方
はれ暮らし編集部2024.02.10
部屋を明るく演出してくれたり、癒やしを与えてくれたり。
それだけでなく、花や観葉植物は、選んで飾る、お世話をする時間も含めて、
いつものおうち時間をちょっと幸せにしてくれる存在です。
ステキに飾るには?お手入れ方法は?3店の花屋さんに教わりました。
Jaz flower shop:切り花1本からどうぞ。センスあふれる“街のお花屋さん”
〈Jaz flower shopって?〉
2016年7月、円山に開店。店内に入ると「Jaz flower shop(ジャズフラワーショップ)」という花屋さんの世界観が感じられると同時に、美しい色彩の花が目に飛び込んできます。
季節感を大切に、産地や生産者にこだわって仕入れた、日持ちのする品質の高い花を提供。北海道で生産された花を積極的に取り扱っています。その土地で採れた旬の野菜を味わうように、その時季の花を楽しむのもステキですね。
「週に一度、1本だけ買いに来るお客さまもいらっしゃいます。ご自宅用に持ち帰る方がとても多いですね。暮らしのなかで少しでも花を楽しんでもらえたら」と代表の益田祐貴さん。
日常に添える切り花1本から気軽に買うことができます。もちろんアレンジメントや花束などの注文も可能です。
※札幌市内は3,000円以上の注文で配達可(配達料:中央区500円/その他700円)。全国配送対応。
▲代表の益田さん。札幌市内の有名店で修行後に独立
〈少ない種類の花でステキに飾りたい!〉
形の違う2つの花瓶を使って、益田さんに飾り方を教わりました。
●花を飾るときは、目安として、花瓶の高さと花瓶から出ている花の高さを1:1の比率にするとバランスが取りやすい。
●複数の種類を組み合わせるときは、同じ季節の花を選ぶと相性がよくおすすめ。
使用した花器は[高さ12cm/口径6cm]。口の開きが広いタイプです。
●サイズが小さめで口が広いタイプの花器は、小さな花をたくさん入れても可愛い。玄関やキッチンなどに。
ライラックとツル性植物のクレマチスを組み合わせて。
同じ花瓶にエゾスズランを。花と葉を分けて、目立つように中央に花をまとめています。
もうひとつはストレートな花瓶[高さ22cm/直径9cm]です。
●筒状のシンプルな花瓶には、背の高い花と枝物を合わせるのがお似合い。
●高さ・ボリュームがあり存在感のある枝物は、単体で飾ってリビングのインテリアとしても。
スノーボールと枝物のリョウブを組み合わせ。
それぞれちょっと手をかけて水を吸い上げやすくしてあげます。
▲茎の硬い枝物は切り口にハサミで縦に割れ目を入れる
▲スノーボールはナイフで茎を斜めにカット。断面に詰まっている白いワタを取り除く
枝物は量感のあるものを使うことで、“花留め”の役割も果たします。
〈切り花をより長く楽しむためのポイント〉
花を長持ちさせるために押さえておきたいポイントを教わりました。
大事なのは、花瓶の水を清潔に保つことだそう。
●茎先から花まで長さがあると水を吸い上げることにエネルギーを使うため、なるべく短く飾る。
●葉が水につくと花瓶の水を汚すため、水に浸かる部分の葉は取り除いて飾る(枝物も同様)。
●直射日光の当たらない風通しのいい場所に置いてあげる。
●毎日水を替える。長く飾っているうちに茎に出てきた“ぬめり”は洗い流す。
●茎先が茶色に変わってきたら、変色した部分を切り落とす。
●枯れた花は水を汚すため、花瓶から抜く。
ステキに飾ったあとはお世話をして、できるだけ長く楽しみたいですね。
Jaz flower shop
札幌市中央区北2条西27丁目1-2三祐ビル
TEL.011-612-2323
営業時間/11:00〜18:00
定休日/日曜、第2・第3土曜
PEACE FLOWER WORKS:花と観葉植物で暮らしの中に彩りを。
〈PEACE FLOWER WORKSって?〉
PEACE FLOWER WORKS(ピースフラワーワークス)は、西区平和に2012年に開店。さまざまなお祝いごと、ブライダル、お葬式など、シーンや目的に合わせて花を用意してくれます。ドライフラワーも揃え、おしゃれなスワッグをインテリアショップなどにも卸しています。
店内には大小の観葉植物、見ていて楽しい多肉植物が。代表の前川猛さんに聞くと、ご自身が観葉植物好きで、好みのものを中心にセレクトしているそう。注文にも応じてくれ、また、購入した植物の育て方などについて丁寧に説明してくれます。予約客優先の営業スタイルなので、来店の際は事前に来店希望日時の連絡が必要です。
※札幌市内は3,500円〜の注文で配達可(配達料別途)。全国配送対応。
▲ご自身は貯水葉をもつユニークなコウモリランが好きという前川さん
〈観葉植物と暮らす基本〉
家に観葉植物を迎えたいけれど、枯らしてしまいそうで…という初心者のための基本ポイントと飾り方を、前川さんに聞きました。
◆どんな観葉植物を選ぶといい?
初心者でしたら、強くて育てやすい観葉植物を選ぶのが一番です。パキラ、アイビー、ゴムの木(フィカス)なんかがおすすめです。アイビーは小さな器に水挿しして食卓に飾っても可愛いですね。
◆鉢を置く場所は?
観葉植物の多くは太陽の光が好きなので、日の当たるところに置いてあげます。ただし、買ってきて生育環境が変わり、いきなり強い日差しに当たると“葉焼け”といって葉がやけどを起こすことがあります。人間の日焼けと同じですね。風通しのいい窓際に置いてレースのカーテンを閉めておくと安心です。置く場所として、冷暖房の風が直接当たるところは避けます。
◆水やりのタイミングは?
土の量・土の質によっても水やりのタイミングは違ってくるので一概にはいえませんが、土がカラカラに乾燥したら、鉢底からあふれ出るくらいたっぷりあげるといいです。基本は1週間に1回、冬の間は植物の活動が活発ではないので10日から2週間ほど期間をあけてもいいかもしれません。
水道水は冷たすぎるので、与えるのは常温に戻した水を。夏は涼しい夜のうちに水をのませてあげて、冬は朝にあげるといいです。
◆生きている?枯れちゃった?見分け方は?
枯れた葉は見つけたら取ります。しおれてきて葉を落としても、枝を折ってみて内側が緑色なら生きている証拠です。
◆栄養剤は必要?
栄養剤は、植物の活動が活発になる春先に投与するのが望ましいです。ただし、与え過ぎると肥料焼けを起こしてしまうことがあるので注意が必要です。
◆おしゃれに飾りたい!
一箇所に集中して置くと、かっこよくておすすめです。観葉植物のお世話に慣れてきたら、大きめの好きな姿のものをひとつおいて、そのまわりに小さいものを置いてみるといいと思います。
床に置く、棚に置くだけではなく、枝が垂れるタイプなら吊り下げるパターンもありますね。高さのあるものと低いものを組み合わせたり、器(植木鉢)にもこだわってみたりすると幅が広がりますよ。
PEACE FLOWER WORKS
札幌市西区平和1条7丁目1-3
TEL.011-577-5638
営業時間/8:00〜17:00
定休日/土曜、日曜、祝日 ※配達は年中無休
すずなり:“想い”を受け取り制作。オーダーメイドのお花屋さん
〈すずなりって?〉
手稲区新発寒にアトリエを構え、アレンジメントやブーケなどを制作販売。「すずなり」はオーナーフローリストの鈴木あゆ子さんが、受注から完成までを一貫して手がけるオーダーメイドスタイルで営業しています。生花アレンジだけでなく、ドライフラワーのスワッグなども制作。心をくすぐられる可愛さです。
毎月のように、カフェで切り花・ドライフラワーを販売する、すずなりの“はなうり”を実施。情報はインスタグラムで発信しています。
贈る人の話をしっかりと聞いたうえで、花材の仕入れから制作に取りかかり、その人の想いを贈られる人へ。「お客さまが求めているものを察知し、ご要望に寄り添い、シーンに合わせてお客さまの大切な想いをかたちにしてお届けしています」と鈴木さん。購入希望の場合は、少なくとも納品日の1週間前までにオーダーを。
※アトリエ受け取りは2,000円〜、札幌市内、配達は4,000円以上から要相談。全国発送可(送料別途)。
▲学生時代いけばなを学び、長く花を仕事にしてきている鈴木さん
〈シンプルな花瓶でおしゃれに飾りたい!〉
鈴木さんに飾り方を教わりました。色とりどりの花を組み合わせた“カラフルミックス”なコーディネートは、ご自身が好きというスタイルのひとつです。
●さまざまな花・色がミックスされても、基本的に同系色を組み合わせると可愛く飾れる。
●花だけよりもグリーン(葉物)があると引き締まっておしゃれにキマるので、花と同時にグリーンを1種類購入するのがおすすめ。
使用した花瓶はガラス&ラタンの円柱形。[高さ14cm/直径9cm]です。
アジサイ、スターチス(2色)、エリンジウム、アセビ(グリーン)を組み合わせ。グリーンは低めの位置に入れています。
来客のある日には、主役をもう1種類プラスしても。今回はシャクヤクを一輪加えています。
花瓶の代わりにピッチャー[高さ10cm/直径6cm]を使い、グリーン系でまとめています。花材は、ヒペリカム、プロテア、エリンジウム、リューカデンドロン、シースターファン。これらはすべてドライフラワーにもできる花材だそう。
●緑の中にヒペリカムのような実をつけたもの、ドライになるものがあると“今っぽい”飾り方に。
●花材を麻ひもで束ねるとおしゃれに。花束にするときは、同じ種類の花材をまとめる(グルーピングする)とモダンに仕上がる。
花束で飾った後に残った花を小さな花瓶や一輪挿しに分けて飾ったり、折れてしまった花首をグリーンと一緒に飾ったり。「最後まで余すことなく楽しめます」と鈴木さん。上級テクニックとして、ちょこんとエアプランツを添えるのもおすすめだそう。また、少量を飾る場合、ジャムやプリンなどの空き瓶を活用しても。小さなガラス瓶をいくつか並べれば、可愛いさが増します。
〈生花から作るスワッグ〉
ドライフラワーを素材としたスワッグは、水やりなどの手間がいらず、インテリアのアクセントになる壁飾りとして人気。今回はフレッシュな生花の状態から作るときのポイントを聞きました。
ドライにしやすいのは、水分量が少ない花。ネイティブフラワーと呼ばれる、南半球からやってきた個性的な花姿の植物たちもドライ向きだそう。「選びたい花がドライに向いているか、花屋に聞いてみるといいですね」と鈴木さん。
[作り方のポイント]
●きれいなドライフラワーにするためには、花材がいきいきとした良い状態のうちに作り始める。
●葉物など長さのあるものを一番下に、短いものを重ねていって形を整える。
●水分が抜けやせてくる茎を抜けにくくするため、輪ゴムで束ね、その上から麻ひもを結ぶ。
●ドライになったときにやせて寂しくならないように、ボリューム感をもたせて作っておく。葉物を多めに入れるのがおすすめ。
●直射日光を避け、風通しのいい場所に吊るす。
自分で手をかけると、花を束ねる・ドライに変化していく過程も楽しめますね。
スワッグの状態でドライにしたいなら、ドライ向きの花材でプロに制作してもらうというのも手です。
すずなり
札幌市手稲区新発寒
TEL.090-7656-2536
- 記事を書いた人
- はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ
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