スパイスの香りを食卓へ!|スパイス専門店メランジェの《おすすめ簡単スパイスレシピ》
たべる
はれ暮らし編集部2022.09.04
おいしい!楽しい!スパイスのことを知ろう
シナモン、ナツメグ、ターメリック、胡椒、唐辛子…。
身近なお店にもさまざまなスパイスが並んでいます。
料理に香り・風味をつけたり、彩りをプラスしたり。
スパイスは普段の食卓を豊かにしてくれて、また、健康にも役立つといわれています。
ここでは、知っているようで知らないスパイスをクローズアップ。スパイス専門店「メランジェ」の店主に話を聞きました。記事の最後に、簡単に作れて活躍するスパイスレシピも紹介します。
香りはスパイスの個性
話を聞いたのは、スパイス専門店「メランジェ」(北海道)の店主・山下玲美さん。
薬膳インストラクターの資格を持ちます。
メランジェでは、“スパイスを使った薬膳”をコンセプトに、独自の調合によるスパイスカレーキットを販売。
薬膳は中国の伝統医学に基づいた食養生のことをいいます。
スパイスは調味料の一つで、果実、種子、樹皮など植物のさまざまな部分が利用されます。葉、茎、花を利用するものをハーブと呼ぶようです。
スパイスの主な働きは、香りづけ、辛みづけ、色づけの3つ。
防腐・防虫に役立つものもあります。
特に香りは、あらゆるスパイスが持つ強い個性です。
スパイスというと辛いものとイメージする人は多いかもしれませんが、実際は辛みを持つもののほうが少数。カレーに広く使われる多種のスパイスの中でも、辛みに分類されるのは唐辛子と胡椒だけだそう。
形状は大きくホール(原形)とパウダー(粉状)に分けられます。
ホールは長期保存ができ、煮込み料理やスープ向きで、やわらかく上品に長く香るのが特徴。パウダースパイスはしっかりと香りが立ちますが、その香りは飛びやすいため、調理の途中や仕上げに向いています。
同じようなレシピでもスパイス(香り)を変えると味わいも変わるそうですが、スパイスそのものに味をつける働きはないといいます。
そこで気をつけたいのが、入れる量。
たとえば、作ったカレーの味が薄いからとスパイスをたくさん加えるのはNG。
「香りが強すぎたり苦みが出てしまったりします」と山下さん。
また、スパイスの特徴として、油との相性がいいことも挙げます。「ホールスパイスを使う煮込み料理やスープにオリーブオイルなどを加えると、香りがぐんと出てきます」。
スパイスの効能って? 薬膳の視点から
スパイスの効能について聞きました。
「スパイスには、健胃作用のあるものが多いですね」と山下さん。
薬膳的には「気」を香りで回すという効果があるといいます。
「東洋医学で人間の体は、『気血水(き・けつ・すい)』の3本柱で構成されていると考えられ、気は私たちが活動するためのエネルギー源。その気は元気な胃でつくられるのです」。
カレーに使用するスパイスでいうと、たとえばターメリックは全身の気の流れをよくする、シナモンは体を芯から温める、カルダモンは呼吸器官の不調に対して効果が期待できるそう。
ちなみに、「気虚(ききょ)」といって、気が不足している状態の人には、辛いもの好きが多いとか。辛いものは気を発散させると同時に、肺のうるおいを奪うそう。
食後に眠くなるような人は、辛い食べ物は控えた方がいいと教えてくれました。
煮込み料理によく使われるローリエ、そして黒胡椒は常備がおすすめ。
ローリエには炎症の緩和や健胃作用などがあり、白湯に入れて飲むと頭痛など痛みの軽減が期待できるそう。より香りを出すため、葉を折って入れます。黒胡椒は体を温め、気の高ぶりやイライラを鎮めてくれるそう。
大切なポイントは「体を温めてくれる、痛みを和らげてくれると思いながら食べたり飲んだりすることです」。
みんながおいしいスパイスカレー
写真提供:メランジェ
カレールウを使わずに、複数のスパイスから作るスパイスカレー。
山下さんが立ち上げた「メランジェ」では、薬膳の薬効に注目してスパイスを調合し、家庭で簡単においしくスパイスカレーが作れるキットづくりを手がけています。
カレーのラインナップは5種。
「風邪をひかない身体に」を薬膳的ポイントにおいたポークカレー、「冷えない身体を目指す」キーマカレー、「女性に嬉しい効果」のエビ×ココナッツカレーなどがあります。
▲メランジェの商品は、オンラインストア(月に4〜5日ほど開店)、または札幌市内をはじめ道内外にある取扱店にて購入可能 写真提供:メランジェ
個包装のホールスパイス、ミックススパイス、辛みのスパイス、そしてレシピシートがセットに。辛みは鍋に加えるか、お皿に盛り付けたあと好みに合わせて調整できるため、一つの鍋で作って辛さが苦手な人や子どももおいしく食べられます。
「スパイスカレーの味を握るのは塩です」と山下さん。
いただくと重層的で奥行きある味わいにスプーンが止まらず、しっかり食べても重くないのがうれしいカレーに“スパイスの恵み”を感じます。
▲必要な材料はシンプル。挽き肉で作るキーマカレー 写真提供:メランジェ
▲エビ×ココナッツカレー 写真提供:メランジェ
山下さんは以前、不定期で間借り出店してスパイスカレーを提供。
コロナ禍で直接会えなくなったお客さまにスパイスを送り届け、SNSでつながりを持てたらとの思いからメランジェを立ち上げました。
スパイスカレーキット開発のため、来る日も来る日もカレーを試食していたという山下さん。「食べ続けていたら、冷えが改善されていることに気づいたんです。はじめはカレーを食べているからかも?!くらいに感じていたんですが、その後、これ(スパイス)だなって確信しました」と話します。
その体調の変化の実体験をきっかけに、薬膳インストラクターの資格を取得。
現在はキットの販売とともに、インスタグラムなどで薬膳にまつわる話題も発信しています。
ホールスパイスをこう使う!スパイスレシピ
スパイスにはホールタイプ(原形のまま)と、それを粉砕したパウダースパイスがあります。今回は「メランジェ」の山下さんに、ホールスパイスを使用するレシピを教えてもらいました。
【ピクルス】
カレーの付け合わせに。ミニトマトのピクルスはおやつ代わりにもぴったり。
[材料]
- お好みのスパイス(ホール)数種:ローリエ、唐辛子、カルダモン、マスタードシードなどを適量
- ピクルス液:酢…200cc 塩…大さじ1 砂糖…大さじ1 水…150cc
- 好きな野菜
[作り方]
ピクルス液の材料とスパイスを鍋に入れ、一煮立ちさせる。
液に野菜を半日ほど漬け込んで完成。
[編集部が実食]
ローリエ、唐辛子、カルダモンと穀物酢で作りました。いろいろ漬け込んだ野菜の中でも、とくにパプリカのおいしさが印象的でした。味が染みやすいキュウリなどは、早めに食卓に出すと子どもも食べやすいと思います!
【万能!スパイスオイル】
バジルを加え、カットしたゴーダチーズをオイル漬けにすると、おつまみにもなります。
[材料]
- お好みのスパイス(ホール)数種:ローリエ、カルダモン、クミン、シナモンなどを適量
- お好みのオイル:量もお好みで
[材料]
スパイスを鍋で乾煎りする(弱火でじっくりと)。
いい香りがしてきたら火を止め、オイルの入った容器に移す。
常温保存OK。
[編集部が実食]
ローリエ、シナモン、黒胡椒とオリーブオイルで作りました。スパイスを乾煎りすることで、香りがよく出るそう。
塩をぱらっとふった野菜サラダにかけると、スパイスの豊かな香り・風味がきいておいしさにびっくり!ソテーした肉や魚に調味料感覚でちょっとかけたり、アヒージョに使ったりもできます。
ピクルスもスパイスオイルも作り方は簡単です。ぜひお試しください。スパイスオイルは、いつもの料理を格上げしてくれますよ。スパイスの組み合わせを変えたり、オイルを変えてみたり、いろいろ楽しめそうです!
[取材協力]
スパイス専門店 メランジェ
https://lit.link/melanger
インスタグラム @melanger_spice
- 記事を書いた人
- はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ
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