キッチン排水溝はつまり予防が大切!台所を少しの手間で快適に!
掃除・お手入れ
#お手入れアイデア#キッチン#水回り
佐藤 恵2021.08.24
「キッチンの排水溝がつまって流れない!」
そんなSOSがオーナー様から届くことがあります。
よくお話をうかがうと「なんとなくつまり気味だった」という兆候はそれ以前からあったそう…。
毎日使う場所だけに、キッチンのトラブルは生活に大きな差しさわりとなり、できれば避けたいですよね。
キッチンの排水溝をつまらせないために、排水溝のつまりの原因や、日々の掃除方法、使い方のポイント、つまってしまった時の対処法についてもお教えします。
キッチンの排水溝がつまる原因は?
油や食べ物のカスなどが流れていくキッチンの排水溝。
適切なお手入れがされていないとつまることがあり、先日もあるオーナー様から「つまってしまった!」というSOSが届きました。
スタッフがうかがったところ、排水管の内部はヘドロ状の汚れがビッシリ…。
排水溝がつまってしまう原因はいくつか考えられます。
どのようなことが原因となるのか、詳しく見ていきましょう。
油汚れ
原因として多いのは油汚れです。
料理で使った油や食器に残った油分などが蓄積されると、排水管がつまってしまうのです。
調理に使ったフライパンなどを洗剤で洗うと、洗剤と油分が結合して排水管の内側にこびりついていきます。
固まった油汚れの上からさらに新しい油汚れがこびりつき何層にも汚れが重なると、とても頑固な汚れとなります。
そうするとだんだん水が流れる量が減っていき、最終的には完全に流れなくなることもあるのです。
油汚れによるつまりは、固まってしまうと対応するのが難しくなってしまうので、固まりきらないうちに対処するのがおすすめです。
ゴミや食べカス
フライパンや食器を洗う時に流れる細かい食べカスや、調理時の小さなゴミなども排水溝がつまってしまう原因になります。
皮をむいた野菜や果物の皮の切れ端、野菜の種、うっかり排水溝から流れていってしまったペットボトルのフタなど、小さなゴミも排水管内には蓄積されていきます。
カップ焼きそばを湯切りする時やカップラーメンの残り汁を流す時にも、細かい食材を排水溝に流さないようにしましょう。
ゴミや食べカスについては「ゴミ取りネットを設置して対策しているよ!」というご家庭も多いと思います。
ですが、実はこれがつまりの原因になってしまう可能性も。
ゴミとりネットは排水管へと流れる水の勢いを弱めてしまいます。
そのため、本来排水管を通って下水管まで流れていくべき油や汚れを押し流せず、排水溝をつまらせる原因となってしまうのです。
シンクのゴミ受けカゴにはゴミ取りネットをしないことがおすすめです。
キッチンの排水溝のつまり予防をする方法
排水溝のつまりを予防するには、排水管内に汚れをためないことが大切です。
そのための簡単なお手入れ方法やパイプクリーナーの正しい使い方、日々の使い方のポイントを紹介しましょう。
日々のお掃除を欠かさずに行う
キッチンの排水溝のお手入れは、この手順で簡単にできます。
1.透明なビニール袋(ポリ袋)に水を入れて、口をしばる。
2.シンクのゴミ受けカゴ、排水栓などをすべてはずす。
3.排水溝に、(1)のビニール袋をのせる(ビニール袋が栓になります)。
4.シンクに40~60℃のお湯を満たす。
5.ビニール袋をはずし、たまっていたお湯を一気に流す。
これを定期的に、または油料理の後などに行うことで、排水溝のつまりは予防できます。
この方法は「つまってしまった!」という時にも使えます。
ゴミ受けカゴの汚れが気になりだした時には、袋の中に「お湯+ハイター」を入れ、そこにカゴや排水栓を入れて栓にすれば、一石二鳥でキレイになります。
洗面台や浴室の排水溝にも使えるので、まとめてやっておくと、つまり知らずで快適です。
「ハイターを流すことで、排水管内部がサビませんか?」というご質問を受けることがありますが、現在の排水管は塩ビ(塩化ビニール樹脂)製です。
そのため、サビの心配はありません。
その一方で熱に弱い性質があるので、熱湯を流すのは厳禁。
高くても60℃未満のお湯にとどめましょう。
ただし、シンクが人工大理石の場合、ハイターの使用はNGです。
変色等の可能性があるので、中性洗剤を少量落とすだけにしてください。
パイプクリーナーはつまる前に使う
排水溝がつまったらパイプクリーナーのような洗浄剤でつまりを取ることを考えがちですが、実はこれはNG行動。
剥がれた汚れがその先で再びつまり、事態をより悪化させる可能性があるのです。
パイプクリーナーの正しい使用方法は、排水溝をキレイにした後の汚れ防止用に日常的に使うこと。
定期的なメンテナンスとして使用することで、効果的につまりを予防することができます。
パイプクリーナーにもさまざまな種類がありますが、おすすめは液体パイプクリーナー。
粉末タイプのものは溶け残る可能性もあり、さらにつまりを悪化させる原因になってしまうこともあります。
10円玉やアルミホイルでヌメリを予防する
ヌメリが気になる場合は、ゴミ受けカゴのなかに10円玉やまるめたアルミホイルを入れておくことでヌメリ予防ができます。
排水溝のヌメリには細菌やバクテリアが生息しており、嫌な臭いの原因となったり、多くなると排水不良を引き起こす可能性もあります。
10円玉やアルミホイルを排水溝に置くことで、細菌やバクテリアが嫌いな金属イオンによって繁殖を防止することができます。
ゴミ受けカゴのネットやカバーをせずに使う
最初に「シンクのゴミ受けカゴにはネットをしないこと」とお伝えしましたが、そうすることで「汚れやにおいが気になってしまう」という方もいらっしゃることでしょう。
そこで、発想を転換してみましょう!
あるオーナー様がおっしゃっていたのですが、その方はゴミ受けカゴの上の覆い(カバー)を「あえて外しています」。
覆いを外すことでカゴの状態がよく見え、常にキレイに保とうというお気持ちになるそうです。
ゴミが溜まる前にこまめに捨て、食器を洗うついでにゴミ受けカゴも洗えばいつでも清潔で快適。
私自身も「見習いたいな!」と思った習慣でした。
キッチンの排水溝のつまりを解消する方法
実際に排水溝がつまってしまった場合はどうすればよいのでしょうか。
対応方法には次のようなものがあります。
1.ホームセンターで売られているパイプクリーナーブラシやワイヤーブラシを使い、汚れを落とす。
2.先程ご紹介した「ビニール袋の水栓」を使った方法で、お湯を一気に流す。
3.「ピーピースルー」を使う。
4.ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使う
「ピーピースルー」というのは業務用の洗浄剤で、パイプクリーナーをより強力にしたものと考えてください。
パイプクリーナーに比べてやや高価ですが、ホームセンターなどで購入できます。
ちなみに「ピーピースルー」は医薬用外劇物として扱われており、専門の業者でも注意して取り扱う薬品です。
使用する際にはゴム手袋やマスク、ゴーグルなどを身に付けましょう。
もしもこれらの方法でもダメならプロの出番。
強引に直そうとすると排水溝のパーツが壊れる可能性もあります。
つまったものやつまりの場所によって取るべき対応は異なるので、無理をせず、専門家に相談をしてください。
キッチン排水溝のつまり予防でいつも快適な台所に!
キッチンの排水溝のつまりの原因は、油汚れや小さなゴミの蓄積であることが多いです。
つまりを予防するためにも、ご紹介した方法で効率的に掃除をして、パイプクリーナーも正しく使いましょう。
また、10円玉を置いてヌメリを防止したり、ネットやカバーをかけずに使うのも効果的です。
もしも排水溝がつまってしまったら、ぬるめのお湯を一気に流したり、強力な「ピーピースルー」を使って対処しましょう。
パイプクリーナーブラシやワイヤーブラシ、ラバーカップなどを使うのもおすすめです。
ただし無理に自分で対処しようとせず、プロに依頼するのも賢い方法ですよ。
キッチンの嫌な臭いは、今回お話した排水溝のつまりだけが原因とは限りません!
「原因不明で困っていませんか!? 気になる家の臭いを撃退する方法」では、キッチンの臭いの原因や対処法を詳しくご紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
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- 記事を書いた人
- 佐藤 恵 ジョンソンホームズ メンテナンス部 ジョンソンレディ
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