冬に備えて家の雪対策!家庭で出来る除雪・排雪方法について 

掃除・お手入れ

#一戸建て#冬#庭#暮らし方

神田 恵里2019.11.21

冬になると、ほぼすべての戸建てオーナー様が頭を悩ませる〝雪〟問題。

 

「雪かきなんてもうイヤ!除雪機がほしい」「カーポートを取り付ける時の注意って?」「ロードヒーティングに憧れるけど、実際にはどうなの?」「ご近所とのトラブルを避けるには?」など、オーナー様からよくご相談をいただく、除排雪に関するあれこれ、ご説明します。

雪対策の第一歩!除排雪を楽にするための設備で一番人気はカーポート

こんにちは、ジョンソンホームズの神田です。

 

日に日に朝晩の気温が下がり「今年の初雪はいつかしら?」という話題が出る季節になりました。

 

間もなくやってくる雪の季節に向けて、雪対策、除雪や排雪に関する基本情報をおさらいしてみましょう。

雪対策として、雪をよけたり、解かすための設備にはさまざまなものがあり、オーナー様からもリフォームのご相談をよくいただきます。

 

雪対策の主な設備には、次のようなものがあります。

 

 

【カーポート】

  • 設置費用目安:50~90万円

 

車の雪下ろしが不要となり、毎朝の出勤がグンと楽になると、一番人気の高い設備です。

 

設置費用は「下にアスファルトを敷くか、砂利のままでよいか」「車の台数、車高」などによって変わってきます。

 

注意すべきは建物周辺の風向き。ここを間違うと、カーポートのなかに大量の雪がたまってしまうこともありえます。

 

耐積雪荷重オーバーになる前に、こまめに雪かきをすることも大切。専用の雪かき用の棒が便利ですよ。

雪の状態にもよりますが、「積雪量◯cm以上になる前に雪下ろし」など、目安があります。

必ず説明書や注意書きを確認してください。

 

最初の冬はカーポートなしでガマンして雪のたまり方を観察し、その後で設置するのがおすすめです。

 

 

 

【融雪槽】

  • 設置費用目安:約80万円

 

地面の下にコンクリートを打って雪を入れるスペースを作り、電気や灯油の熱でゆっくりと雪を解かして流す、というものです。

 

ママダンプ30台弱分の雪が入るものが一般的。

 

「フタを開けて雪を落としていくだけ」と使い方は簡単で、雪を捨てる場所の心配がなくなります。

 

ただし清掃、修理などのメンテナンスが必要なほか、かなりのランニングコスト(電気、燃料代)がかかり「融雪槽をつけたけれど、もったいなくて使っていない」という方も多いようです。

 

雪が多い地域では、雪を解かすのが間に合わないこともあります。

 

 

 

【ロードヒーティング】

  • 設置費用目安:80~100万円

 

玄関前、駐車場の地中に電気や灯油の熱を通し、地表の雪を解かします。

 

憧れる方も多いのですが、家庭用のロードヒーティングはランニングコストが高く、融雪槽と同じように「つけたけれど、もったいなくて使っていない」という方が大半。

 

ちょっとたくさん雪が降ると、解かすのが間に合わなくなったり、解けている場所・解けていない場所の段差が危険、といった問題も。

 

 

 

【玄関フード】

  • 設置費用目安:10~50万円

 

「玄関前の雪がイヤ」という方におすすめしているのは玄関フードの設置。

落雪事故から身を守れる、家のなかに冷気が入らないといったメリットもあります。

 

 

 

【雪囲い】

「設備」とは少し違いますが、昔ながらの雪対策として「雪囲い」があります。

 

雪囲いとは、大雪に備え、冬の間家屋などの建物を囲い、雪の重みで家屋が破壊されることを防ぐこと。

 

北海道、東北・北陸地方などの豪雪地帯で見られる光景です。

 

 

 

除雪は除雪機?それとも人力で?意外に面倒な除雪機の管理

除雪=雪かきの方法には、除雪機と人力があります。

 

 

除雪機を利用する場合

オーナー様との会話のなかで「除雪機がほしい!」という声もよくお聞きするのですが、実際に除雪機をお持ちのオーナー様はあまり多くありません。

普及が進まない理由には、次のことが考えられます。

 

 

【除雪機の普及が進まない理由(管理の難しさ)】

  • 重く、操作にかなりの力がいるため、女性では簡単に扱えない。
  • 燃料がガソリンなので、購入が面倒。
  • 暖気運転が必要で、使い始めるまでに準備に時間がかかる。出かける前にサッと使う、ということができない。
  • 雪を飛ばすための広い敷地が必要。
  • 盗難が非常に多く、安全で十分な広さがある保管場所を用意するのが難しい。(ガレージに入れ、チェーンをかけるなどの工夫が必要)
  • 巻き込みなど事故への不安がある。
  • 30~80万と、価格が高い。

 

さらに言うと、除雪機をお持ちのオーナー様には「その地域では、除雪機を持っている家庭が多い」「使用しているのは主に男性」という傾向もあるようです。

 

周囲に除雪機を持っている家庭が少ない地域で一軒だけ持っていると、雪を飛ばすことに気兼ねがあったり、なんとなくご近所の除雪を手伝わなければいけない雰囲気が生じたり、などの心配も…。

 

除雪機購入を検討されている方は、こういったさまざまな条件も検討するとよいと思います。

 

 

 

人の力で除雪する場合

人力での除雪は、とにかく手軽。

 

特別な準備は必要なく、除雪用のシャベルやスコップで、雪をどけたい場所だけさっと短時間でどかすことができます。もちろん、労力はかかりますが…。

 

雪かきをする箇所は、玄関周り、周辺の道路、屋根、カーポートなど。

 

積もった雪のかたまりは大きく重たいものですから、くれぐれも通行の邪魔になったり、周囲の住宅や施設など、近隣の迷惑にならないように注意しましょう。

 

 

 

たまった雪を捨ててくれる排雪業者。契約は「シーズン契約」がお得です!

さて、除雪の後は「排雪」ですね。雪かきをした雪をどこに捨てるかが問題です。

 

近所に、問題なく雪を集めておける空き地などがあればよいのですが、ない場合には排雪業者に頼むことになります。

 

秋のうちにシーズン契約をし、「11~3月まで、週1回雪を取りにきてもらう」というような内容で1軒約3~4万円ほど。

ご近所の方たちと話し合って、地域でまとめて同じ業者に依頼できれば割安になります。

 

このほかに「雪がたまったら、都度連絡をしてきてもらう」という依頼の仕方もありますが、こちらは割高になりがちです。

 

と、いうのも、平均的な一戸建ての場合、家の周りをの雪をぐるりと排雪してもらうと4tトラック2、3杯ほどに。

 

「トラック1杯の排雪で7~8000円前後」という料金目安の業者が多いため、一回家の周りをキレイにしてもらうと約2万円かかってしまうのです。

 

シーズン契約の方がお得だと言えるでしょう。

 

 

 

本格的な冬が来る前に雪対策をしよう!除雪、排雪についても事前に確認

雪対策として、除排雪を楽にする設備には様々な種類があります。

ご家庭にあったものを選びましょう。

 

新築の場合は、まずは1シーズンご近所の様子を観察し、それからどうするかを決めるのが一番いいのかもしれません。

 

雪に関するルールは地域ごとに異なるもの。しっかり確認しておきたいですね。

除雪機を利用、もしくは人力で雪かきをした後の排雪についても考える必要があります。

ご家庭や地域ごとに排雪業者を契約することもできますので、検討してみるのも良いでしょう。

 

 

長く厳しい北海道の冬では、住まいや暮らしの悩みがつきません。

これまで公開してきた「家の冬対策やお悩み解決記事」の中から特に人気のあった8本をまとめました。

こちらもぜひご参考ください!

 

北海道の家の冬用対策まとめ!お悩みを解決する8記事をご紹介

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記事を書いた人
神田 恵里 ジョンソンホームズ メンテナンス部 ジョンソンレディ

オーナー様にお会いし始めて 気が付けば15年が経ちました。暮しに少し寄り添わさせていただいて、『お役に立てているだろうか?』と思う日々です。
夏はガーデニング、冬はソーイングで楽しみますよ。今年思い切って新しくミシンを2台購入ました!

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