家の建てどきはいつ?家づくりのタイミングや知っておきたいポイントも

家づくり

#お金のこと#新築の家づくり

はれ暮らし編集部2022.06.09

いつの時期であっても、家の建てどきは悩みますよね。

 

「低金利」「増税」「土地の値上がり」など、ニュースでは色々と耳にしますが、結局家はいつ建てるのがお得なのでしょうか?

 

今回は、家の建てどきについてのお話です。

ライフイベントから考えるタイミングや、現在の情勢、住宅取得支援施策、知っておきたいポイントについてもご紹介します。

 

※情報は2022年5月現在のものです。

 

 

家の建てどきは年齢やライフイベントによって異なる?統計も確認!

新築住宅の購入は「人生で一番大きな買い物」となる方も多く、悩むことも多いかと思います。

 

「家の建てどき」は人それぞれといえますが、年齢によっても異なるのでしょうか。

 

国土交通省「令和3年度 住宅市場動向調査」によると、初めて新築注文住宅を取得した「一次取得者」の世帯主の平均年齢は40歳で、一番多い年代は30歳代で46.5%でした。

 

【一次取得者の世帯主の年齢】建て替えを除く注文住宅の場合

30歳未満 13.6 %
30歳代 46.5 %
40歳代 23.3 %
50歳代 7.5 %
60歳以上 9.0 %

 

新築住宅の建設・購入資金に利用できる「住宅ローン」のローン返済期間も、年齢が大きく関わってきます。

 

住宅ローンを組む際の審査基準は借入時の年齢だけでなく、完済時の年齢も重視されます。

審査を行う金融機関によっては、完済時年齢の条件を80歳未満に設定していることも。

 

住宅ローンの一般的な返済期間である35年でローンを組むのなら、「30代のうちに家を購入しよう!」と考える方が多いことも、世帯主の年齢が30歳代に集中する理由だといえます。

 

住宅ローンの審査基準について、詳しくはこちらのコラムをご確認ください。

住宅ローンの審査基準とは?審査のポイントや流れを解説!

 

 

家の建てどきは「ライフイベント」も重要なポイント!

新築の注文住宅を購入した世帯主の平均年齢(年代)は、国土交通省のデータによると「30歳代~40歳代」が多い傾向にあると分かりました。

 

では、どうして30歳代~40歳代で新築を建てる方が多いのでしょうか。

理由としては、下記のような人生における大きなイベントである「ライフイベント」が考えられます。

  • 結婚
  • 妊娠・出産
  • 子どもの成長(入園・入学など)

 

参考までに、厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2020年の平均初婚年齢は、夫31.0歳、妻29.4歳。

同じ調査で、2020年の第1子出生時の母親の平均年齢は30.7歳でした。

 

ライフイベントは結婚や出産の他にも、定年退職や子どもの自立などがあります。

定年退職のタイミングで老後に住みやすい家を建てる(購入する)ことも選択肢のひとつです。

 

 

家を建てる前に購入資金や世帯年収の平均もチェック!

「家を建てる」となって一番考えることは、資金面だと思います。

 

国土交通省「令和3年度 住宅市場動向調査」によると、新築注文住宅を初めて購入する一次取得者の購入資金は、平均4,879万円でした。(※土地を購入した新築世帯)

 

また、新築注文住宅を購入した一次取得者の平均世帯年収(全国)は733万円となっています。

参考として、住居別でも平均世帯年収をご紹介します。

 

【世帯年収 一次取得者】平均世帯年収

注文住宅(全国) 733万円
注文住宅(三大都市圏) 816万円
分譲戸建住宅 703万円
分譲マンション 852万円
中古戸建住宅 652万円
中古マンション 710万円

 

初めて住宅を取得するタイミングとして、平均世帯年収を見てみると700万円~800万円が多い傾向にありますので、資金計画の参考にしてくださいね。

 

 

家の建てどきは今が良い?

家を建てる決断をする前に、確認しておきたいのが現在の情勢。

現在(※2022年5月時点)の情勢もご説明していきますね。

 

不動産価格の動向

不動産価格の動向を示すデータとして国土交通省が公表している「不動産価格指数」があります。

 

2022年4月28日に公表された「不動産価格指数(対象期間:令和4年1月・第4四半期分)」によると、2022年1月の 全国の不動産価格指数(住宅総合 季節調整値)は126.9%でした。

2021年1月は116.5%だったので、住宅の不動産価格は上昇傾向にあるといえます。

 

 

地価動向・地価変動率

家を建てるなら、土地の価格である「時価」も要チェック。

 

2022年3月に国土交通省が公表した「令和4年地価公示の概要」によると、時価動向の全国平均は全用途・住宅地・商業地のいずれも前年度から上昇に転じました。

 

また、札幌市の場合でご注目いただきたいのが地価変動率です。

「令和4年地価公示の概要」で公表された「地価変動率の経年推移(住宅地)」を見てみると、令和4年公示の札幌市の変動率は9.3%。

令和3年公示の変動率は4.3%でしたので、5%も拡大しています。

 

札幌の土地価格はこれからどうなる?今後も上昇?現在の状況も確認」でも詳しくご説明していますので、ぜひご覧ください。

 

 

住宅ローン金利の動向

住宅ローン金利とは、借りている金額に対して支払う利息の割合のことです。

 

民間金融機関と住宅金融支援機構が提供する住宅ローン「フラット35」が発表している2022年5月時点の「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」は以下のとおりです。

  • 固定金利期間選択型(10年):年3.600%
  • 固定金利期間選択型(3年):年3.100%
  • 変動金利型:年2.475%

 

固定金利・変動金利のどちらを選んでも、現在は非常に低金利で住宅ローンを借りられるタイミングといえます。

 

※金融情勢の変化により金利が変動する「変動金利型」の金利は、金融機関が独自に変更を行う可能性もありますので、動向をチェックしてみてください。

 

 

家を建てるときに使える住宅取得支援施策もチェック!

少しでも家を建てるときの家計負担を軽減するためにも、現在(※2022年5月時点)利用できる住宅取得を支援する施策も確認しておきましょう。

 

①住宅ローン減税

住宅ローンを借り入れて住宅の新築・取得をした場合、年末のローン残高の1%を所得税(※)から、契約時期と入居時期に応じて最大13年間控除する制度です。

※一部、翌年の住民税

 

2022年の税制改正によって住宅ローン控除の適用期限が延長となり、2025年12月までに入居した方も対象となりました。

 

詳しくは「住宅ローン減税はいつまで延長?控除を受ける申請方法も解説」をご確認ください。

 

 

②住宅取得等資金に係る贈与税非課税措置

住宅取得者の初期負担を軽減する対策として「贈与税非課税措置」があります。

 

直系尊属(父母、祖父母など)から住宅の新築・取得などのための資金の贈与を受けた場合に、一定額までの贈与につき贈与税が非課税になる制度です。

 

適用期限は2023年12月31日までとなっております。

 

適用を受けるにあたって、受贈者の要件や家屋の要件があるため、詳しくは国土交通省の「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」をご確認ください。

 

 

③こどもみらい住宅支援事業

子育て世帯、若者夫婦世帯の皆さんにぜひ知っていただきたい制度が「こどもみらい住宅支援事業」。

 

こどもみらい住宅事業者と工事請負契約をして、高い省エネ性能を有する注文住宅を新築する場合、住宅の省エネ性能に応じた金額が補助されます。

 

交付申請期限が2023年3月31日までと延長されましたので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。

 

こどもみらい住宅支援事業について、詳しくは「こどもみらい住宅支援事業を解説!対象や補助金、申請方法など詳しく」もあわせてご覧ください。

 

 

 

上記でご紹介した以外にも、住宅購入にかかる税金について軽減措置があるものもあります。

下記で詳しくご紹介しておりますので、あわせてご参考ください。

家を購入する際の税金の種類は?軽減措置や納税タイミングも紹介!

 

 

「家の建てどき」はタイミングを逃さずに!知っておきたいポイントも

家づくりは一生に一度の大きな買い物なので、ゆっくり慎重に…と考えがち。

 

ですが、今後の社会情勢がどうなるかは誰にもわかりません。

新型コロナウイルス感染症の影響で下がった住宅需要も2022年現在、回復傾向に!

全国的に不動産価格、地価ともに上昇に転じている地域が増加している現状となっています。

 

その理由として、現在は非常に低金利が続いており、住宅取得支援も充実しているため、「タイミングを逃して何百万もの損をしてしまうくらいなら、住宅購入を決断したほうが良いのでは?」と、考えている方が増えているから。

 

特に、住宅ローン控除の適用期限の延長により2025年12月までの入居も対象となったことや、贈与税非課税措置の適用期限が2023年12月31日までとなっているなど、今年2022年は家を建てる準備を進めるチャンスかもしれませんね。

 

ただし、家を建てるまでにかかる期間はだいたい8~15か月ほどが目安で、長い場合は2年ほどかかる場合もあります。

現在の情勢も判断材料の一つにはなりますが、家族のライフイベントも考慮してご自身にとっての「家の建てどき」を判断してみてくださいね。

 

この機会に「家を建てたい理由」についても考えてみましょう。

 

家は建てて終わりではなく「家族が幸せに暮らせるか」が大切ですよね。

まずは、「家づくりに何を望むのか」「どんな家にしたいのか」というイメージを明確にしてみましょう。

 

家を建てる際の段取りとは?マイホーム購入を成功させるための流れ」でも詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。

 

「今」家を建てたいと考えていて、購入資金面にも余裕があるのなら、タイミングを逃さずに、後悔のない家づくりをしていただければと思います。

 

 

【番外編】家の建てどきを悩ませた増税

2019年10月1日から消費税率が10%になり、「家の建てどき」を考える人たちを大きく悩ませました。

※軽減税率対象物は8%

 

増税前と増税後ではどれくらいの違いが発生したでしょうか。

 

例)建物価格 税抜き2,000万円の場合

消費税率 8%・・・・税込2,160万円

消費税率 10%・・・・税込み2,200万円

差額:40万円

 

建物価格が税抜き2,000万円の場合だと、40万円の差額になりますよね。

 

また、新築時に消費税がかかっているのは建物価格だけではなく、仲介手数料や登記手数料、引越し費用、家具・家電など、意外にたくさんあります。

これらを考えると、増税前と増税後で大きな差が生まれたはずです。

増税が決まったタイミングで、家を建てるか悩んだ方は多いかもしれません。

 

実際、増税前にマイホーム建築を目標にした方はたくさんおり、「土地の値上がり」も引き起こしました。

増税前は、売りに出される土地の数より買いたい人の数の方が多くなってしまうため、1つの土地に何組も予約が入ってしまったりします。

そうすると、売主さんは一番高く購入してくれる人に購入してほしいという心境になるため、相場金額より高値で取引されるようになるのが要因の1つです。

 

今後も増税のような大きな変化が発生する可能性もありますので、家づくりを考え始めたら、国の動きにも注目しておきたいですね。

 

大きな変化が発生する場合は、新たに軽減措置や制度などが整えられることもありますので、その点もあわせて注目しておきましょう。

 

 

家の建てどきは家族のライフスタイルや現在の情勢を見て判断しよう!

「家の建てどきは人それぞれ」と、わかっていても悩むもの。

 

国土交通省の「令和3年度 住宅市場動向調査」によると、初めて住宅を取得した「一次取得者」の世帯主で一番多い年代は30歳代が多い傾向にあります。

新築注文住宅を購入した一次取得者の平均世帯年収は全国平均で733万円となっていますので、資金計画の参考にしてみると良いかもしれませんね!

 

また、家を建てる決断する前に現在の情勢を確認しておきましょう。

これから住みたいと考えている地域の不動産価格の動向や地価動向、住宅ローン金利の動向は要チェックです。

2022年5月時点では、新型コロナウイルス感染症の影響で下がった住宅需要も回復傾向にあります。

 

住宅ローン控除の適用期限の延長といった軽減措置も期限がありますので、それらも考慮して計画を立てられると良いでしょう。

 

現在の情勢だけでなく、家族のライフスタイルも考え、ご自身にとっての「家の建てどき」を判断することが大切です。

タイミングを逃さずに後悔のない家づくりを目指してくださいね。

 

はれ暮らしでは他にも、住まいや暮らしに役立つ情報をたくさん発信しています。

他のコラムもぜひ参考にしてくださいね。

 

記事を書いた人
はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ

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