市街化調整区域とは?住宅のプロがわかりやすく解説します!

家づくり

#物件・土地探し

はれ暮らし編集部2020.04.08

土地探しをしていると、「市街化調整区域」や「市街化区域」という言葉を目にしますよね。

 

でも、その意味が分からない!という方がほとんど。

 

購入した土地が市街化調整区域だった場合、建物の建築に許可が必要だったり、建てた家を売買する際に高く売れないこともあります。

 

今回は、ハウスメーカーの観点から「市街化調整区域」と「市街化区域」その違いを解説します。

 

 

 

「市街化調整区域」には一般的に建物を建てられない

土地を探しはじめて、いちばん最初に注意して見るポイントが「市街化調整区域」か「市街化区域」のどちらなのか?ということ。

 

なぜなら、市街化調整区域とは一般的に建物の建築ができない地域だからです。

 

 

市街化調整区域と市街化区域の違いは、建物を建てられるか建てられないか!

都市づくりのための「都市計画法」という法律が定める「都市計画区域」のうち、すでに市街地を形成している区域と、今後おおむね10年以内に市街化を図るべき区域を「市街化区域」といいます。

これに対して、市街化を抑制する区域を「市街化調整区域」といいます。

 

つまり、「市街化区域」は賑わいのある市街として整備したい区域なので、建物(家、商店、ビルなど)を建てていいエリアということになります。

土地を購入する際に市街化区域と表記があっても、気にしなくて大丈夫です。

 

対して「市街化調整区域」は、農地や森林などの保護のため、住宅など建物の建築が許可されていないエリアのことですね。

 

ちなみに、この2つの区域以外では「非線引き区域」と呼ばれる区域もあります。

 

非線引き区域は、市街化調整区域でも市街化区域でもないエリア。

将来的に市街化する区域ではあるものの、現時点では何も決められていない区域のことです。

 

 

 

都市計画と都市計画区域とは?

ここで「都市計画法」と「都市計画区域」についても触れておきますね。

 

「都市計画法」とは、その都市を魅力と活力あふれる空間にしていくため、そして社会生活を安心して快適に送るために定められたルールのこと。

その都市計画に基づき、自然環境や社会環境などの観点から、一体の都市として総合的に開発したり保全したりする必要のある区域として(以下、「都市計画区域」とする)が指定されます。

 

 

 

札幌の街並みを魅力的にしているのが都市計画!

札幌圏都市計画区域には、札幌市のほか、江別市、北広島市、石狩市及び小樽市の一部が含まれています。

札幌市については、全市域の約50.7%が都市計画区域に指定されているのです。

 

札幌市では、無秩序に市街化を進めることがないよう、昭和45年(1970年)7月にこの線引きがスタートしています。

その後も約5年おきに見直しが行われ、直近では平成22年(2010年)4月に実施されています。

 

このような制度のおかげで、札幌は自然と都市が融合した魅力的な街並みができているのですね。

 

札幌市の都市計画についてもっと詳しく知りたい方は、札幌市のホームページに詳しく書かれていますので、ご確認ください。

 

 

 

「市街化調整区域」と「市街化区域」の例外

ここまでで、市街化区域では建築が可能、市街化調整区域では建築が許可されないと、ざっくりとした違いがお分かりいただけたと思います。

 

とはいえ、これはあくまで一般的にできる、できないという話であって、例外も存在するんです。

 

市街化区域でも建物を建てられないケースと、市街化調整区域なのに建物を建てられるケースがあることを見ていきましょう。

 

 

市街化区域でも建てられない場合もある?用途地域にも注意

市街化区域であればどんな建物の建築でも可能かというと、そうではありません。

市街化区域には必ず、用途地域が定められます。

 

用途地域については、このサイトのコラム「よく出てくる建築用語「用途地域」」で詳しく紹介していますのでご覧ください。

 

あなたがどんな暮らしをしたいのかで、選ぶ土地は変わります。

エリアや価格にばかり目が向きがちですが、用途地域によっては隣の家との間隔が狭かったり、高層マンションが建つエリアで日当たりが悪かったりもします。

 

現状はよく見えた土地でも、いずれ高い建物が建ったり、商業施設が建ったりする地域もあるということを覚えておくと良いでしょう。

 

 

 

 

市街化調整区域でも建物を建てられる例外がある!

また先ほど、市街化調整区域は市街化を抑制する区域といいました。

農地や森林を守るため、原則として住宅の建築は行わないのですが、実は例外もあります。

 

札幌市内にも市街化調整区域ですが、建物が建てられる地域があります。

自分で探しているけど、良い土地が見つからなくて困っているという方は、ハウスメーカーに聞いてみると良いでしょう。

 

 

 

市街化調整区域とは家の建てられない区域。土地探しでは要チェック!

新居のために土地を購入するときに必ずチェックしておきたい「市街化調整区域」と「市街化区域」。

 

一般的に、市街化区域には建物を建てることができますが、市街化調整区域には建物を建てられません。

 

しかし中には例外もあるため、土地探しの際は自分で探すだけではなく、詳しいハウスメーカーに聞いてみることも大切ですよ。

 

住宅の建築をする際、多くの方が土地から探します。

その土地には、調べるべきポイントが実はたくさん存在するのです。

 

今回紹介した「市街化調整区域」と「市街化区域」は、そのほんの一つに過ぎません。

 

自分でネットで探して苦労している方は、是非一度住宅のプロにご相談されることをお勧めします。

不動産屋さんはその名の通り、「不動産」のプロですが、「住宅」のプロではありません。

 

土地探しは住宅の建築とセットで考えるということを、是非お忘れなく!

 

「はれ暮らし」では、住まいと暮らしのさまざまなお役立ち情報を発信しています。

他のコラムも参考にしてみてくださいね!

 

記事を書いた人
はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ

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