電力自由化の仕組みや目的とは?メリットやデメリットも解説!
家づくり
#お金のこと#新築の家づくり#設備
はれ暮らし編集部2021.01.12
2016年4月から電力自由化がスタートしました。
「興味はあるけど、よくわからない」
「どこに頼むのがいいのかわからない」
「手続きが面倒くさそう」
などなど、考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
ご新築やお引越しなどの住み替えのタイミングで、電気の乗り換えをご検討される方も多いかと思います。
今回は、電力自由化の仕組みやメリット・デメリットについて解説します。
電力自由化とは?仕組みは?
「電力自由化」とは、自分が選んだ会社から電気を買えるようになるということです。
例えば北海道の場合、今までは北海道電力が独占的に地域の電力販売を担っていましたが、現在はそれ以外のさまざまな企業でも電気を販売できるようになっています。
これが「電力自由化」です。
電力自由化の仕組み
電力事業を担っているのは、発電を行う「発電事業者」、電気を配電線から各家庭に送り届ける「送配電事業者」、電力を直接販売する「小売電気事業者」の3つに分けられます。
その中でも、電力自由化の対象となっているのは「小売電気事業者」です。
電力の販売業者は、従来は北海道電力や東京電力などの地域電力会社のみに限定されていました。
しかし現在では多くの会社が小売電気事業者として電力を販売しており、これらの新しくできた電力会社は「新電力」と呼ばれています。
なお、電力自由化が実施されてからも、送電や配電は引き続き地域電力会社指定の企業のみが行っています。
実は家庭への電力供給の仕組みは今までと全く変わりません。
なので、どの会社を選んでも停電になったり電気供給が不安定になったりすることはありません。
電力自由化の目的とその歴史
電力小売全面自由化は、電力市場を開放し、価格競争により電気代を削減する目的で行われました。
これによって電力会社以外からも事業者が参入ができるようになり、市場競争が促進されるようになったのです。
電力自由化以前は、日本の電力市場は東京電力や関西電力など大手地域電力会社10社の独占体制となっていました。
一般家庭や商店向けの小売電気事業者が自由化されたのは2016年ですが、実は電力自由化自体は2000年から段階的に行われてきました。
最初に大規模工場やデパート、オフィスビルなどの「特別高圧」の小売りが解禁され、2004~2005年には中小規模工場やビルなどの「高圧」小売りが解禁されました。
そして2016年の電力自由化によって、一般消費者もさまざまな電気料金プランを選べるようになっています。
また、電力自由化には太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及を拡大する目的もあります。
再生可能エネルギー電力は、エネルギー資源に乏しい日本にとって貴重な国産エネルギーです。
CO₂の排出量が少ないため、CO₂排出抑制の国際的な課題を解決するカギにもなり、エコ志向の家庭や環境への関心やサービスをPRしたい企業の選択肢のひとつになっています。
電力自由化のメリット
では、電力自由化にはどんなメリットがあるのでしょうか?
電気料金が安くなる可能性がある
電力自由化のメリットといえば、電気料金が安くなること。
数多くの新電力会社がそれぞれプランを提供しているため、価格競争が起こり、電気をより安い料金でお得に使うことができます。
ライフスタイルからプランを選べる
すでに新規参入した会社が様々な料金メニューを発表しており、私達はその中から、自分たちに合ったお得なサービスを選ぶことができるようになりました。
例えば、電気とガスの組み合わせによるセット割引や、ポイント付与などでさらにお得になるサービスなどです。
中には、電気を使用する量や時間帯など、各家庭のライフスタイルに合わせてお得にできているプランもあります。
一人暮らしの人向けやファミリー向けなど家庭の需要に合ったプランや、再生可能エネルギーなどの環境に配慮した電気をを選べる場合もあります。
全国で発電された電力も購入できる
電力を販売するエリアも自由になったため、住んでいるエリア外の発電所で発電された電気の購入もできるんです。
これによって、電力の購入を通して「ふるさと支援」をすることも可能に。
地元から離れて暮らしている方が、ふるさとの小売電気事業者から電力を買うことができます。
地元や思い入れのある地域の企業や経済を応援することができるんです。
電力自由化のデメリット
電力自由化にはメリットも多いですが、デメリットもあります。
しっかり確認して、新電力を上手に利用しましょう。
途中解約は違約金が発生することも
新電力会社が提供しているプランによっては、電気購入にあたって契約期間が定められていて、途中で解約すると違約金が発生してしまうケースもあるので、注意が必要です。
すぐに引っ越しをする予定や電力を切り替える予定がある場合などには、違約金のないプランを選ぶのがおすすめです。
契約内容をしっかりとチェックしましょう。
倒産の可能性がある
電力自由化が実施されてから新たに新電力会社が増えていますが、同時に倒産や事業撤退も起きています。
その場合、一時的に電気代が高くなるリスクがあるので配慮しておきしましょう。
ただ、契約している会社が倒産したからといって、電気が止められてしまうなんてことはありません。
すぐに他の電力会社と契約できなくても、代わりに地域の電力会社が電力を供給するという消費者保護の仕組みがあるため、電力は引き続き供給されます。
集合住宅では自分で選べない可能性も
一部の賃貸アパートやマンションによっては、オーナーや管理会社が一括して電力会社と契約をしていることも。
そのような場合は電力会社を自由に選べるとは限らないため、電力の切り替えを検討する際には、オーナーや管理会社、不動産会社などへの確認が必要です。
電力自由化後も供給の仕組みは変わらない!自分に合ったプラン選択を
電力自由化によって、電力を消費者に販売する小売電気事業者が完全自由化され、新規事業者が参入できるようになりました。
競争を生むことで電気料金を安く抑えることができ、消費者はさまざまな電力の選び方ができます。
ライフスタイルに合わせてプランを選べたり、地域に関係なく電力を購入する会社を自由に選択できるというメリットがあります。
しかしデメリットもあり、途中解約の際に違約金が必要だったり、倒産のリスクや、集合住宅などでは自由に電力を選べないという可能性もあります。
新電力の比較サイトもあるので、いろいろ検討して、ご家族のライフスタイルにあった電気を購入してください♪
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- 記事を書いた人
- はれ暮らし編集部 ジョンソンホームズ
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